2010年9月21日火曜日

職場内の主要コミュニケーション手段はメールが95.12%

毎年発表される「ビジネスメール実態調査2010」が発表されました!

タイトルのように、

【職場内の主要コミュニケーション手段はメールが95.12%】

と、仕事におけるコミュニケーション手段として、メールの活用は
非常に重要なスキルとなってくることが改めてわかるかと思います。

その他、
・メールの返信はいつまでにしていますか?
・添付ファイルは何MBまでならメールで送りますか?

など、研修の際に受講生から質問で出てきそうな内容のアンケート結果が
ありますので、是非ご確認ください。


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ビジネスメール実態調査2010(平成22年)の総評
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2007年から毎年実施している本調査ですが、2010年が前年比で大きく変わったのは、仕事上で周囲とコミュニケーションをとる手段でパソコンのメール(95.12%)という回答が会う(82.21%)を大きく引き離して1位になったことです。

ビジネスでのコミュニケーションは、メールなしでは成立しないといえます。

2010年の調査では、ビジネスメールにおいて、送信するメールの平均値は9.87通、受信するメールの平均値は66.94通という結果が出ており、送信数の7倍以上のメール通数を受信していることがわかりました。

通数を増やしている要因として、情報共有のためにCC、BCCを多用している傾向が見受けられます。

メールを送って失敗した経験では、添付ファイルの付け忘れなど機能面でのミスを自覚しています。

一方、メールを受け取って不快に感じた経験では、言葉遣いや内容のわかりにくさなど、人によって感じ方の違う感情面でのミスを指摘しています。

メールの送受信という一つの事象であるため同じ傾向が出てしかるべきですが、この両者には大きなギャップがあります。

ここから、ビジネスメールでの失敗やトラブルが発生しています。

2010年も依然として、企業でメール教育が全く実施されておらず、トラブルの種を多量にはらんだメールが量産されているという事実が浮き彫りになりました。

メール教育がなされていないことは、コミュニケーション不一致から端を発した業務効率の低下、人件費の高騰、機会損出につながり、企業経営を圧迫する要因になりかねないといえます。

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調査集計および調査結果の概要
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主な質問項目は、仕事上のコミュニケーションについて、ビジネスメールの送受信状況、ビジネスメールに関する不安、ビジネスメールの失敗経験、ビジネスメールの不快経験、ビジネスメール教育の実態の6つです。本調査は33項目に渡る設問から構成されていますが、その中でも興味深い項目を一部抜粋しています。

●仕事上のコミュニケーションについて
Q1:あなたが仕事上で周囲とコミュニケーションをとる手段を選択して下さい。(最大4つまで選択可)

仕事上で周囲とコミュニケーションをとる手段では、「パソコンでメールする」(95.12%)というのが一番多く、続いて「会う」(82.21%)、「固定電話で電話する」(61.12%)の順となっています。すでに、メールのコミュニケーションが仕事の中の主たる役割を担っていることは疑いのない事実です。


Q2:ビジネスメールの送受信は、パソコンと携帯電話のどちらをメインとして利用していますか

ビジネスメールの送受信に「パソコン」をメインに使っている人は(97.13%)、「携帯電話」を利用しているという人は(1.00%)。この数字を見ると圧倒的に「パソコン」でのメールの送受信がメインであることが分かります。「どちらともいえない」(1.87%)の人は、パソコンと携帯電話を臨機応変に使い分けていることが想定されます。


●ビジネスメールの送受信状況
Q6:あなたが仕事上で1日に送信するメールは何通ですか

仕事上で1日に送信するメール数のボリュームゾーンは、「1~5通」(33.14%)、「6~10通」 (28.98%)となっています。また、それぞれの中間点(例:1~5通の場合は3通と計算)で計算すると、1人当たり1日に送信しているメールは平均9.87通となっています。


Q7:あなたが仕事上で1日に受信するメールは(迷惑メールも含め)何通ですか

仕事上で1日に受信するメール数のボリュームゾーンは、「10~19通」(17.22%)、「20~39通」(18.94%)となっています。またそれぞれの中間点(例:1~9通の場合は5通と計算)で計算すると、 1人当たり1日受信しているメールは、平均90.24通となっています。 受信メールに占める迷惑メールの割合の平均は25.82%となるので、迷惑メールを除いたビジネスメールの通数は1人当たり1日66.94通となります。


Q10:どのくらいの頻度でメールを確認しますか?

ビジネスメールの確認頻度では「1日に1回以上」メールをチェックしている人が合計で(99.14%)にのぼります。また、そのうち(31.85%)の人が「メールが届いたらその都度開く」と回答しており、時間帯を決めず頻繁にメールを確認している人が多いことが伺えます。メールが届いたらその都度アラートが出て受信を知らせてくれる機能がついたメールソフトもあります。一見便利そうな機能に見えますが、これによってメールを受信する度に意識がそちらにいってしまい、仕事の集中力が落ちている可能性も否定できません。


Q12:おもに何を使ってメールを確認しますか(複数回答可)

おもなメールの確認手段としては、「デスクトップパソコン」(61.12%)、「ノートパソコン」(50.56%)と続き、一般のパソコンでメールを確認している人が大半を占めています。しかし、「携帯電話」(16.64%))、「スマートフォン(iPhoneなど)」(12.05%)で確認をしている人も目立つようになっています。メールを確認するメインの機器として、パソコンを利用、そして、サブの機器として携帯電話やスマートフォンを利用するパターンが多いと推測されます。


Q13:メールの返信はいつまでにほしいですか

メールの返信は「24時間(1日)以内」 (46.63%)に欲しい人が大半ですが、「30分以内」(7.46%)、「1時間以内」(9.61%)などの回答も合計で17.07%を占める結果となっています。メールの返信は人によって待てる時間が違うので、相手によって対応を変えていく必要があります。また、一度に全ての内容に回答ができない場合も回答が出そろうまで待つのではなく、メール受信の連絡や回答がいつまでに出来るかなどの第一報を送りましょう。それだけでも、送り手に安心を与えることができ、スムーズなコミュニケーションを促進します。早い返信はそれだけで相手に好印象を与えることができます。


Q14:メールの返信はいつまでにしていますか

メールの返信は「24時間(1日)以内」にしているという回答が(35.72%)で最も多く、 「1時間以内」(15.21%) 、「30分以内」 (13.34%)と続きます。 「1時間以内」 と「30分以内」 の回答が合計28.55%という結果になっており、約3割の人がメールを受信してから1時間以内には返信をしていることが分かりました。「Q13:メールの返信はいつまでにほしいですか」の結果と比べてみると、返信を欲しいタイミングよりも、実際に返信をしているタイミングの方が早くなる傾向があるようです。


●ビジネスメールに関する不安
Q15:自分のメールに不安を持ったことはありますか

自分のメールに不安を持った経験については、「よくある」(13.63%)、「たまにある」(62.98%)となり、合計76.61%の人が自分のメールに対して何らかの不安を感じていることが分かりました。感じている不安の内容としては、「表現は正しいか」「自分がCCに入ったメールを受信した時は全員に返信をすべきか」「添付ファイルは何MBまで送ってよいのか」「敬称について」などが考えられます。メールについては世間一般で明確な答えがなく、自己流であったり社風によって様々な特色があるからこそ、多くの人が自分のメールに不安を持ちながら、日々メールを利用して業務をこなしていると考えられます。


●ビジネスメールの失敗経験
Q16:過去一年間で、メールの失敗はありますか

過去一年間におけるメールでの失敗経験については、「よくある」(2.30%)、「たまにある」(54.23%)という回答になり、それらを合計すると56.53%の人が何らかのメールでの失敗経験を自覚しています。メールに対して不安を持っている割合(76.61%)と比べると減少しますが、過半数以上の人が自分はメールで失敗しているという自覚を持っていることがわかりました。ただし、「ほとんどない」(37.73%)、「まったくない」(5.74%)と回答している人も、自覚症状がないだけで失敗をしている可能性は否定できません。メールの善し悪しは受け手の感情が決めるものですから、油断は禁物です。


Q20:Q16にて過去一年間で、メールの失敗が「よくある」「たまにある」と答えた方へ、その失敗を指摘されたことはありますか

失敗を指摘されたことのある人については、「よくある」(2.79%)、「たまにある」(31.73%)となり、合計で34.52%の人が失敗を指摘したことがあります。一方、失敗したメールを受け取っても、3分の2の人は失敗に気づいても指摘をしていないことが分かりました。メールは、1対1の閉じられた空間のため、失敗を指摘しにくく、それゆえに発覚もしにくい傾向が容易に予測できます。また、自分で失敗に気づけることは少ないため、失敗を指摘されてはじめて失敗を自覚する可能性もあります。そのため、潜在的な失敗数はもっと多いと推測できます。


●ビジネスメールの不快経験
Q21:過去一年間で、メールを受け取って不快に感じた経験はありますか

メールを受け取って不快に感じた経験は、「よくある」(7.89%)、「たまにある」(57.68%)という結果になり、合計65.57%の人が何らかの不快を感じるメールを受信した経験があることが分かりました。


Q22:Q21にてメールを受け取って不快に感じた経験が「よくある」「たまにある」と答えた方へ、その不快はどのようなものですか(複数回答可)

不快を感じたメールの内容は、「言葉遣い」(42.01%)、「内容(本文メール)がわかりにくい」(41.58%)、「開封確認要求」(27.57%)、「CCやBCCなどの使い方」(22.32%)、「誤字や脱字」(19.26%)の順となっています。総合的にみると、人の感覚に左右されるマナーや情緒的なものが上位を占める傾向があります。


Q23:Q21でメールを受け取って不快に感じた経験が「よくある」「たまにある」と答えた方へ、そのことを相手に指摘をしたことはありますか

不快を感じたときに「指摘をする」という人は、「よくある」(3.50%)、「たまにある」(28.01%)を合計して31.51%という結果がでました。逆に「指摘をしない」という人は、「ほとんどない」(33.04%)、「まったくない」(32.17%)を合計して65.21%にも達しました。つまり、3分の2の人が不快を感じても指摘をしないということが分かりました。指摘を受ける可能性が低い以上、自分で気をつけない限りは知らぬ間に相手に不快感を与えている危険性が高いのです。ルールに類するものであれば指摘やアドバイスもしやすいと思われますが、メールの文化やマナーに類するものは人によって意見が分かれるところなのであり、感情的になりがちな部分でもあるため指摘をしにくい傾向があります。


●ビジネスメール教育の実態
Q25:添付ファイルは何MBまでならメールで送りますか

企業によっては、5MB以上の添付ファイルをブロックしているケースもあります。その場合には、添付ファイルだけでなくメールそのものが届かなくなるので注意が必要です。また、「気にしたことがない」という人が(8.18%)いますが、容量の重たいデータを添付してファイルが届いたとしても、相手のメールサーバを占領し、他のメールが受け取れないようにしてしまっているかもしれません。相手に損失を与えないためにも、添付ファイルは2MB以内にするか、何MBまで受信することが可能か相手に確認をしたほうがよいでしょう。


Q27:ビジネスメールを学んだことはありますか

ビジネスメールを学んだことが「ある」という回答は(65.71%)です。学んだことが「ない」という人は(34.29%)と、回答者全員がビジネスでメールを使っているにも関わらず、誰にも学んだことがない人が約3割もいることがわかりました。おそらく、メールの使い方については誰から学ぶまでもなく、日々の業務やメールのやり取りをするなかで身につけてきたといえます。


Q28:Q27のビジネスメールを学んだことはありますかで「ある」と答えた方へ、実際に何で学びましたか(複数回答可)

「セミナー・研修で学んだ」という回答は、全体の(27.73%)しかなく、専門の講師が教える研修を受けている人が少ないのが実情です。インターネットや雑誌の情報ではすべてを網羅できるわけではなく、どうしても断片情報になってしまいます。それを補うためにも、体系化された書籍や研修の受講が必要だと考えられます。


Q29:ビジネスメールを学ぶことは必要だと思いますか

ビジネスメールを学ぶことは、「とても必要」(29.41%)、「必要」(44.05%)、「少し必要」(24.39%)を合算すると「必要である」という回答が(97.85%)にも達します。この数字からも、ビジネスメール教育の必要性は非常に高いことが予想されます。


Q31:あなたの会社にメールの社内研修はありますか

今回の調査には、1~2名の会社経営者、士業、コンサルタントなど一般的な企業人ではないケースも含まれるため未選択という回答結果がでています。そのため、あなたの会社にメールの社内研修が「ある」「ない」の合計を母数として算出したところ、10.65%の会社でしか社内研修がないことがわかりました。ビジネスでのコミュニケーションツールとしてメールを使う機会は、会う、電話を抑えて1位でした。しかし、実際に研修を行っている企業は、1割程度しかないことに大きな危険をはらんでいます。

[参照:「「ビジネスメール実態調査2010(平成22年)」発表~会うよりまずはメール、職場内の主要コミュニケーション手段はメールが95.12%  COMSEARCH




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